


都市部では車の排気ガスによる大気汚染、特に黒煙・SPM・NOxで人々の健康が損なわれ、重大な環境問題になっています。
また車の燃料として使われているガソリンや軽油は、燃焼させたときに発生する二酸化炭素量(CO2)が最も多いエネルギーです。
この二酸化炭素の増加が地球温暖化の大きな原因になっています。
そこで、これらの問題を解決するクリーンエネルギーが求められているのです。



窒素酸化物(NOx)
長期的な影響として呼吸器に害を与えます。また、眼やのどに痛みを引き起こす光化学スモッグの原因にもなるのです。
黒煙・浮遊粒子状物質(SPM)
大気中に浮遊している微粒子。呼吸器に悪影響を与えるだけでなく、発ガン性などを示す研究もあります。
炭化水素(HC)
窒素酸化物と反応してオキシダント(Ox)を生成し、光化学スモッグの原因となります。



タクシーに使われる車両のディーゼル車が排出する黒煙の量を計算すると、なんと1年間に1880トンもの黒煙が排出されることになります。
- 【1】1km走行当りの黒煙・SPM排出量=0.08g
- 【2】 タクシーの1日の走行距離=約280km/日
- 【3】 全国のタクシーの総台数=約230,000台
- 【4】 稼動時間 年中無休365日
- 【1】×【2】×【3】×【4】=0.08g×280km×230,000台×365日=1880トン
日本のタクシーがLPG車に替わり始めたのは昭和38年。
その頃のタクシーはほとんどガソリン車。
LPG車に替え始めたのは燃料コストが安いことからでした。
昭和40年頃には都市部のタクシーのほとんどがLPGタクシーになりました。
燃料コストを追求した結果が、クリーンな排ガスのLPGタクシーの誕生になったのです。

ディーゼル車1台から排出される黒煙・SPMは1年で8kg。
100台では、約1トンという膨大な量になります。
これが、黒煙の排出量ゼロのLPG車では、100台でも黒煙はゼロなのです。
海外のタクシーはほとんどがディーゼル車。
このため、大きな環境問題を引き起こしているのです。

(1)2トン積載クラス・トラック



[註]
- 同一エンジン/同一排気量のトヨタ製ダイナ2トン積載標準車で比較(GVW3.5ton超)
- 測定モードは、13モードによる[g/KWh]値
- トヨタ社内測定による運輸省改造申請値
- H13年度規制は平均値
| CO | HC | NOx | |
|---|---|---|---|
| H13規制 | 16 | 0.58 | 1.40 |
| LPG車 | 10 | 0.14 | 0.09 |
| CNG車 | 9 | 0.16 | 0.49 |
| GE車 | 31 | 0.67 | 0.59 |
| DE車 | 2.7 | 1.00 | 4.20 |
(2)2500cc乗用車



[註]
- ボルボ製V70/98年モデル・5気筒10バルブのエンジンで比較
- 測定モードは、10・15モードによる[g/km]値
- 運輸省改造申請値
- H12年度規制は平均値
| CO | HC | NOx | |
|---|---|---|---|
| H12規制 | 0.67 | 0.08 | 0.08 |
| LPG車 | 0.04 | 0.02 | 0.05 |
| CNG車 | 0.14 | 0.13 | 0.05 |
| GE車 | 0.08 | 0.06 | 0.06 |
(3)2000cc乗用車



[註]
- トヨタクラウン2000ccエンジンで比較
- 測定モードは、10・15モードによる[g/km]値
- 運輸省申請値、運輸省改造申請値
- H12年度規制は平均値
| CO | HC | NOx | |
|---|---|---|---|
| H12規制 | 0.67 | 0.08 | 0.08 |
| LPG車 | 0.07 | 0.01 | 0.01 |
| CNG車 | 0.25 | 0.06 | 0.04 |
| GE車 | 0.93 | 0.14 | 0.12 |
(1)ボルボ2500cc乗用車による比較

(2)クラウン2000cc乗用車による比較

(3)BMW2000cc乗用車による比較

[註]
- 国土交通省改造申請・型式申請値
| 都市大気環境への影響(排出ガス) | 温室効果ガス | エネルギー消費効率 | 石油代替性 | 走行距離 | |||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| NOx | CO、HC | PM及び黒煙 | 燃料蒸発ガス(HC) | CO2 | CH4 | N2O | |||||
| ディーゼル自動車(比較の基準) | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | × | 〇 | |
| ガソリン自動車 | ◎ | 〇 | ◎ | ▲ | △ | △ | △ | △ | × | △~〇 | |
| LPG自動車 | 従来型 | ◎ | 〇 | ◎ | ◎ | △ | △ | △ | △ | △ | △ |
| 先進型 | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | △~〇 | △~〇 | △~〇 | ◎ | △~〇 | △~〇 | |
| 天然ガス(CNG)自動車 | ◎ | 〇 | ◎ | ◎ | 〇 | ▲ | △ | △ | ◎ | ▲ | |
| メタノール自動車 | オットータイプ | ◎ | 〇 | ◎ | △ | △ | △ | △ | △ | ◎ | ▲ |
| ディーゼルタイプ | ◎ | 〇 | ◎ | △ | 〇 | △ | △ | △ | ◎ | ▲ | |
| ハイブリット自動車(ガソリン-電気) | パラレルタイプ | ◎ | 〇~◎ | ◎ | ▲ | ◎ | △ | △ | ◎ | × | △~〇 |
| シリーズタイプ | ◎ | 〇~◎ | ◎ | ▲ | ◎ | △ | △ | ◎ | × | △~〇 | |
| スプリットタイプ | ◎ | 〇~◎ | ◎ | ▲ | ◎ | △ | △ | ◎ | × | △~〇 | |
| ハイブリット自動車(CNG-電気) | スプリットタイプ | ◎ | 〇 | ◎ | ◎ | ◎ | 〇 | 〇 | ◎ | × | △~〇 |
| ハイブリット自動車(ディーゼル-電気) | パラレルタイプ | 〇~◎ | 〇 | 〇~◎ | 〇 | 〇~◎ | 〇 | 〇 | 〇~◎ | × | △~〇 |
| 電気自動車 | ☆ | ☆ | ☆ | ☆ | ☆ | ☆ | ☆ | ◎ | ◎ | ▲ | |
| 燃料電池自動車 | 水素貯蔵タイプ | ☆ | ☆ | ☆ | ☆ | ☆ | ☆ | ☆ | ◎ | ◎ | ▲ |
| 燃料改質タイプ | ◎~☆ | ◎~☆ | ◎~☆ | △~〇 | ◎ | ☆ | ☆ | ◎ | ◎ | △~〇 | |
| DME車 | ディーゼルタイプ | ◎ | 〇 | ◎ | 〇 | 〇 | ▲ | △ | 〇 | ◎ | ▲~〇 |
- 注1.自動車のタイプごとに一般的な場合を想定して比較。
- 注2.比較はディーゼル自動車を基準(〇)とした場合の相対比較。
劣る▲→△→○→◎→☆優れる - 注3.自動車の使用段階を対象とした比較。
- 低公害車等排出ガス技術指針策定調査検討会(第二次報告)
低公害車等排出ガス技術指針策定調査検討会 - 21世紀初頭における環境自動車(グリーン自動車)の開発普及の方向性
運輸政策審議会第20回総合部会資料を利用して作成。






















